契約回数 その2

1日4時間のアルバイトは日給¥4000そこそこだ。

朝、4:00前に起床し職場到着は4:45。

今の季節、外は真っ暗だ。

店舗の中は真冬の屋外よりはマシではあるが寒い。

そんなバイトで運動不足解消のためとはいえ、月に4万円を切るのは、アホらしい気がする。

4月は9回。

これではやり甲斐がない。

そう思っていたら、同僚の1人がコロナを発病。

その人のシフト5回分を私が代打で行くことになった。

9回から、思いがけず14回だ。

ラッキーだと言ったら、コロナで苦しんだ同僚に申し訳ないが、私としてはラッキーだった。

 

先日、仕事終わりに着替えていたら、オープニングスタッフのベテランお姉さんに、コロナさんの代わりを私が担ったことを感謝された。

そこで私はすかさず、「4月は9回で…本当はもう少し入りたいんですよねー」と軽く言ってみる。

ここでやっとタイトル回収である。

ベテランお姉さんは「契約回数」というものがあるというのだ。

「え゛っ?!」と変な声が出てしまったではないか。

最初の面接で希望を聞かれませんでしたか?と。

店長が聞いてきたのはこの事かと、4か月も経って今更気付く。

「希望」とは、週2日以上は働きたいとか、日曜日は休みたいとかそういうことだったようだ。

それを「希望」とはなんぞや?と軽く流した私。

『特に希望はない』らしいので10回前後にされてしまったようだ。

ベテランお姉さんたちが17回を死守している理由がここで初めて判明した。

「次の希望表に希望回数を書いておけばいいですよ」とベテランお姉さんに言われ、早速5月の希望表に書いておいた。

5万円くらいは欲しいので「月12〜3回は入りたいです」

 

今日、もらった来月のシフト表は12回になっている。

苦節4ヶ月、やっと「希望」が通ったのだった。